[ロンドン 24日 ロイター] - 英金融大手HSBCはアジア事業に一段と注力するため、約10カ国で撤退も視野に事業の見直しを進めている。ジョルジュ・エレデリー最高財務責任者(CFO)がロイターとのインタビューで明らかにした。

事業見直しは、株主である中国の平安保険からの圧力を受けた対応。同社はHSBCに対して、アジアでの成長を優先することを求めている。アジア部門の利益は、既に同行の利益全体の78%を占めている。

HSBCはアジア集中を進めてきており、過去2年間にフランスやカナダなどの事業売却を発表している。

アナリストや投資家の間ではメキシコ事業が取り沙汰されているが、エレデリー氏はメキシコは現時点で見直し対象ではないと指摘。「メキシコは非常に好調だ」とし、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)や「チャイナプラスワン」戦略がメキシコの成長を支えていると説明した。

同氏はまた、今後2年間で中国の保険部門で約2000人のウェルス・マネジメント担当者を採用すると述べた。昨年も既に1000人採用している。