[北京 16日 ロイター] - 中国人民解放軍(PLA)西部戦区司令官の汪海江氏は、ウクライナ危機を教訓に、西側諸国との対立に備えて人工知能(AI)などの新技術を従来型の戦術に組み込むべきだと主張した。政府系新聞に寄稿した。

汪氏は寄稿で「政治、金融、技術、サイバーなど各方面での戦い」が絡み合うハイブリッド戦という新しいジャンルがウクライナ紛争から生まれたと指摘。

「現在も将来も、地域紛争や混乱が頻発し、世界的な問題が激化しており、世界は新たな混乱と変化の時代に突入している」とした。

その上で「特に一部の西側諸国による封じ込め、包囲、切り離し、抑制、軍事的脅威がある中で、さまざまな『黒い白鳥』や『灰色のサイ』のような出来事がいつ起きてもおかしくない」と続けた。

中国は、AI、情報ネットワーク、航空・宇宙などの分野で能力を高めることで、新たな軍事的優位性を追求すると強調した。