米大統領がG7広島サミット欠席も、債務上限決着を優先-12日再協議
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債務上限引き上げを巡る民主党と共和党のチキンレースは恒例化した感がありますが、有力な対抗馬がいないとはいえ高齢のバイデン大統領の民主党内の基盤は強いとはいえず、かつてのティーバーティ―以上に“原理主義的”と思われるフリーダムコーカスを擁する共和党のマッカーシー下院議長は、妥協に妥協を重ね15回目の投票で漸く選出された状況です。企業・富裕層の増税で大きな政府を目指すバイデン大統領は党内左派への配慮もあって強硬と伝えられますし、マッカーシー議長も政権に要求すべき歳出削減案さえ纏めきれない状況にあるようです。
共和党側の対案が出なければバイデン大統領は妥協のしようが無いでしょうし、共和党内で合意が得られる見込みが無ければマッカーシー議長も妥協を引き出す術がないでしょう。「今回の会合の出席者全員が従来の立場を繰り返しており、新たな動きは見られなかった」というのがそうした状況の反映だとすると、今回ばかりは、国民の反発を強く買いそうな側が土壇場で妥協の動きに出た従来とは違う道を辿る可能性無きにしもあらず、かも。
戦後100回を超える債務上限見直しを経つつデフォルト経験のない最強の安全資産である米国債が万が一にもデフォルト状態に陥れば、世界に溢れる資金が大きな混乱に陥りかねません。マコネル上院院内総務が「米国がデフォルトに陥ることはないだろう。これまでもこれからも決してない」と述べたとのことですが、予算を握る下院共和党とバイデン大統領を説得する確信がどれほどあるものか・・・ いくらなんでもデフォルト前に妥協が成立するだろうと思いはするものの、過去に例がないほどの米国の分断振りを目にすると、一抹の不安を覚えないでもありません。 (・・;ウーン