Googleは都市1つを破壊した
コメント
選択しているユーザー
都市インフラ自体が情報と物理の接続領域になっていく流れは不可避な中で、とは言え建設にも実験にもその定量的な分析や評価にも(特にIT業界の感覚からすると)かなり長い時間がかかるスマートシティ領域へのこうした大型投資の流れは、公共になると表れ、減速すると中止されというサイクルをもうしばらく繰り返しそうですね。IT業界での契機の波長を超えた期間が実験の準備に必要な中で、どうにも不可欠な過程のように見えます。
とはいえバーチャル領域での接続や交流による新しい産業領域が広がるほど、それらをより肥沃な土地である物理空間と接続することで、より大きな産業開拓をしようとする流れ自体は今後も止まりません。大水で結界を繰り返しながらも最終的には堤防が構築され、巨大な河川改修や干拓が長期的に実現されてきたように(そしてもうそれら無しの生活は考えられないのと同様に)、こうしたステップバックも繰り返しながら、スマートシティ実装は着実に進んでいきます。個別案件の見た目の成否に惑わされず、しっかりと長期的な流れを抑えた社会投資の視点が重要です。
注目のコメント
アメリカもブラジルも、日本以外の国々はほとんど同じだと思いますが、都市スケールの大きなプロジェクトを始める際は、まず大袈裟にプロジェクトのイメージを採算度外視で発表することから始めるのが普通です。まずは注目されることで投資家からの投資を呼び込み、それによってプロジェクトスケールを落とし込んでいくというのが常套手段です。
ブラジルなど南米の国々においては、こう言ったパブリック要素の高い大きな案件が発表されても、そのほとんどが実現しません。とはいえ、発表すること自体がそもそも重要であり、その行政の姿勢や目論見が一般に知られ、他の新しい案件を呼び込むことに繋がります。
ということを踏まえると、今回もGoogleによるキャンパス計画撤退の発表もなんら不思議なことではありませんし、むしろサンノゼ市にとってはチャンスなのではないでしょうか。
フィージビリティ調査後、マスタープランの段階で詳細まで準備をしてからリリースする日本の多くの都市開発。その手法が悪いとは言いませんし、「発表したら必ず実現させる」という日本人の実直さは今後も世界で唯一無二のものとして存在価値を高めていくと思います。しかしながら、殊に都市計画というスケールで言うのであれば、欧米をはじめとした海外のやり方である、詳細までは踏み込まず先にイメージをシェアするというやり方には学ぶべき点もたくさんあるはずです。詳細は知らないけどどうでしょうね。
今日もサンノゼ市内に買い物に行きましたが、そもそもインフラが全体的に古いので、刷新すれば全体の価値はかなり上がると思います。
サンノゼからサンフランシスコのシリコンバレーは地価や不動産がかなり高いですが、高層の建物は非常に少なく、都市効率は正直上海や東京を見てきた身からすると、非常に悪いと感じてます。
それに契約社会であるアメリカで、本当にサンノゼ市がGoogle頼みだったとしたら、契約にしっかり盛り込んでいるはずで、そうじゃないということはGoogleは理由の一つでしかなく、それ以外も再開発計画があるはずです。
なので、ちょっと誇張な記事なのではという気がしますね。記事のタイトルには違和感があります。他の方もコメントされているようにサンノゼはAdobeの本拠地です。前職では年に何度も出張し、累積で数十回訪れたので地理には詳しいです。
Adobeは最近本社を拡張し、ファウンダーズタワーをサンノゼにオープンしました。社員が働き、生活する地域社会にポジティブな変化をもたらし続けるための「ホームタウン・コミットメント」を掲げています。Googleの計画保留は大きな影響があるのかもしれませんが、それだけで「破壊」と表現するのは誇張だと思います。