[ニューヨーク 5日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルは対ユーロで下げに転じたものの、対円では強さを維持した。

米労働省が朝方発表した4月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が25万3000人増と、エコノミスト予想(18万人増)を大幅に上回ったほか、失業率は53年ぶりの低水準となる3.4%に改善。ただ、3月の非農業部門雇用者数は23万6000人増から16万5000人増に下方改定された。

UBS(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、ワシーリー・セレブリアコフ氏は「前月分の下方修正を踏まえると、見た目ほど強くない内容だった」と述べた。

市場では連邦準備理事会(FRB)は下半期に利下げに転じるとの見方が織り込まれているが、減速してはいるものの経済に力強さは残っているため、今のところドルに対する過度な弱気姿勢は控えられている。セレブリアコフ氏は「経済指標でより明確な方向性が示されるまで、大きな勢いが出るのは難しい」としている。

主要6通貨に対するドル指数は一時101.77まで上昇したものの、その後は下落に転じ、終盤の取引では0.13%安の101.19。

ユーロ/ドルは一時1.0967ドルまで下落したものの、その後は0.11%高の1.1026ドル。

ドル/円は0.40%高の134.79円。

ユーロ/英ポンドは87.11ペンスと、昨年12月20日以来の安値を付けた。

来週は米国の消費者物価指数(CPI)の発表が注目されている。

ドル/円 NY終値 134.83/134.86

始値 134.21

高値 135.12

安値 134.18

ユーロ/ドル NY終値 1.1017/1.1021

始値 1.1025

高値 1.1036

安値 1.0968