[ミラノ/パリ 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)の反トラスト法(独占禁止法)当局が今週、複数の国や企業に及ぶ調査の一環として、イタリアの高級ブランド「グッチ」のミラノ本社を捜索したことが分かった。

欧州委員会は18日、独禁法当局が複数のEU加盟国でファッション業界の企業を家宅捜索したと発表したが、企業名や理由は明らかにしなかった。

ロイターは19日、EU当局が調査の一環でミラノにあるグッチの施設を調べていると報道。親会社の仏ケリングは同日、捜索を受けたことを認め、業界に対する欧州委の調査に全面的に協力していると述べた。

事情に詳しい関係筋はグッチの捜索について、域内の競争を制限、妨害、または歪曲(わいきょく)し、加盟国間の貿易に影響を及ぼす取り決めを禁止するEU法の条項に違反した疑いを調べる狙いがあると指摘した。

この関係筋によると、イタリアで他に捜索を受けた施設はない。

仏LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)はコメントを控えた。