[18日 ロイター] - 米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が18日発表した第1・四半期決算は調整後1株当たり利益が2.68ドルとなり、予想の2.50ドルを上回った。

また、23年通期決算の調整後1株当たり利益予想を10.60─10.70ドルとし、従来見通しの10.45─10.65ドルから引き上げた。クローン病治療薬「ステラーラ」など主要医薬品の好調な販売と、医療機器部門の需要回復が業績の押し上げ要因。

第1・四半期は「ダラザレックス」などがん治療薬の売上高が予想以上となった。

新型コロナウイルスワクチンの売上高は7億4700万ドルで、5000万ドルとの予想を大きく上回った。

医療機器部門の売上高は約74億8000万ドルと、予想の73億1000万ドルを超えた。

分社化を進めているコンシューマーヘルス部門の売上高は前年同期比7.4%増の約38億5000万ドル。インフレに対応した値上げが下支えし、予想の36億2000万ドルを上回った。

一方、第1・四半期の純損益は6800万ドルの赤字となり、前年同期の約51億5000万ドルの黒字から赤字転落した。タルク(滑石)を原料に含む商品を使用したことでがんになったと主張する人たちがJ&Jを相手取って起こした集団訴訟を背景に、ベビーパウダー事業を移管した子会社が連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を再申請したのに伴う損失計上が響いた。