[青島(中国) 29日 ロイター] - 中国の鉄鉱石生産量が今年、8年ぶりの高水準となる2億9000万トンに達する見込みだと、中国国内の複数のアナリストが29日に話した。鉄鉱石採掘に悪影響を及ぼした新型コロナウイルス関連規制が解除され、新たな生産能力が立ち上がったことが背景にある。

中国政府は鉄鉱石の輸入依存を低下させることを目指しており、国内生産の拡大は追い風となる。輸入は例年、約10億トンに上る。

中国の調査会社、我的鋼鉄(マイスチール)の鉄鉱石担当アナリスト、肖薇氏は青島市で29日に開かれたイベントで、今年の生産量が前年比700万トン(2.4%)増の2億9300万トンになると予想。

中国国際金融(CICC)と江蘇富実数据研究院のアアナリストらも生産量が約2億9000万トンになると予想した。

昨年はコロナ規制による物流や労働者への悪影響などから生産量が低くとどまった。マイスチールは2億8600万トンと推定し、コンサルタント会社のウッド・マッケンジーは前年比2.4%減の2億7700万トンと予想している。