[ヨハネスブルク 27日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の金中夏・国際司長(局長に相当)は27日、債務救済に消極的な国際開発金融機関(MDBs)はソブリン債再編で「公平な負担」を引き受ける必要があると述べた。

中国は過去20年間、開発途上国に数千億ドルを主にインフラプロジェクト向けに貸し出してきた。しかし、ザンビア、スリランカ、ガーナなどの国が債務不履行に陥る中、中国は債務再編プロセスを妨げているとの批判にさらされている。

金氏はオンライン会議で、世界銀行や国際通貨基金(IMF)などの機関が債務再編を行わない理由として信用格付けを挙げていることに言及。しかし、貿易政策銀行である中国輸出入銀行や国家開発銀行といった中国の金融機関もこの懸念を共有していると述べた。

「MDBsは債務再編に消極的で、(彼らが言う)一つの論拠は『われわれはまだシステミックな債務苦境期にあるわけではない』というものだ」と指摘。もしそうなら、新型コロナウイルス流行開始時の「債務支払猶予イニシアチブ」や、ザンビア、ガーナ、エチオピアが利用している20カ国・地域(G20)の「共通枠組み」プロセスといった「システミックなメカニズム」が必要なのはなぜか、と疑問を呈した。

世銀、米国をはじめとする富裕国、譲許的な金利で貸し付ける途上国は、中国がMDBsにヘアカット(債務減免)を要求することに反対している。