[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場では、ダウ工業株30種とS&P総合500種が上昇した。米地銀ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズによるシリコンバレー銀行(SVB)の買収が銀行株に対する投資家心理を好転させた。一方、テクノロジー株安が重しとなり、ナスダック総合は下落した。

S&P500銀行株指数は3.1%、KBW地銀株指数は0.6%、それぞれ上昇した。

JPモルガン・チェースは2.9%高、バンク・オブ・アメリカも5%高となり、S&P総合500種を押し上げた。

ファースト・シチズンズは50%超上昇した。同社は27日、経営破綻したSVBの預金、融資債権、一部資産を米連邦預金保険公社(FDIC)から取得すると発表した。

ファースト・リパブリック・バンクも11.8%高。米ブルームバーグ・ニュースは25日、米当局が緊急融資制度の拡充など一段の銀行支援策を検討していると報じた。

一方、テクノロジー関連の成長株は売られ、ナスダックは下落した。

インガルス・アンド・スナイダーのシニア・ポートフォリオ・ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「金融セクターでは依然多くの事が続いており、きょうは好ましいニュースだった」と指摘。一方、ハイテク株や成長株は今四半期堅調だったため、期末に向け利益確定の売りが出るかもしれないと述べた。

アップルは1.2%安。S&P500テクノロジー指数は今四半期16%超上昇している。

仮想通貨関連株は売りが優勢となった。米商品先物取引委員会(CFTC)は27日、暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンスと同社のチャンポン・ジャオ最高経営責任者(CEO)ら経営陣を法令違反で提訴した。

ウォルト・ディズニーは1.6%高。同社は今年に入り発表した7000人の削減に着手した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.57対1の比率で上回った。ナスダックでも1.44対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は103億2000万株。直近20営業日の平均は129億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 32432.08 +194.55 +0.60 32276.72 32564.00 32276.72

前営業日終値 32237.53

ナスダック総合 11768.84 -55.12 -0.47 11868.54 11903.21 11739.05

前営業日終値 11823.96

S&P総合500種 3977.53 +6.54 +0.16 3982.93 4003.83 3970.49

前営業日終値 3970.99

ダウ輸送株20種 13887.20 +180.61 +1.32

ダウ公共株15種 912.30 +1.63 +0.18

フィラデルフィア半導体 3083.58 -37.69 -1.21

VIX指数 20.60 -1.14 -5.24

S&P一般消費財 1104.44 +1.97 +0.18

S&P素材 487.64 +3.59 +0.74

S&P工業 827.24 +6.76 +0.82

S&P主要消費財 765.48 +4.14 +0.54

S&P金融 523.20 +7.23 +1.40

S&P不動産 222.45 -0.81 -0.36

S&Pエネルギー 610.60 +12.57 +2.10

S&Pヘルスケア 1490.71 +6.06 +0.41

S&P通信サービス 186.74 -2.03 -1.08

S&P情報技術 2530.32 -21.72 -0.85

S&P公益事業 334.24 +0.42 +0.13

NYSE出来高 9.58億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 27390 + 120 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 27325 + 55 大阪比