[東京 22日 ロイター] - 楽天グループは22日、傘下の楽天銀行が東京証券取引所への新規上場を承認されたと発表した。上場日は4月21日でプライム市場に上場する。想定発行価格(仲値)に基づく上場時の時価総額は約3000億円。

楽天銀は同日、楽天グループが保有する株式の売り出しと新株式の発行を決議。国内外で株式を販売するグローバルオファリングを実施し、4月13日に価格を決定する。想定仮条件1630―1960円の仲値1795円で計算した場合(以下同じ)、売り出しと新株を合わせたIPOの規模は1148億円。

楽天Gは5395万株を売却し、総額は約960億円に上る。契約者拡大や通信網整備で携帯電話事業の投資がかさみ、4期連続で連結最終赤字を計上するなど資金の調達が急務となっていた。

一方で、楽天銀行は、約555万株を発行する。上場により経営の自律性を高め、独自の資金調達を含めた多様な財務戦略を可能にする。需要状況を見ながら追加で446万株を売却する。その場合、楽天Gの保有比率は63.33%まで低下する。上場後も連結子会社として維持される方針。

米銀破綻をきっかけとした金融不安が広がる中、東証銀行業株価指数は3月初めから今日までに11.6%下落。金融株へ向かい風が吹く中での上場承認となった。