日産自のジャンク級への格下げ、「堕天使」サイクルの始まりとの見方
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これまでの供給難から新車はもちろんリースアップ車の再販価格も台あたり粗利益が高い状態で推移してきました。今年度の業績はおしなべて高いレベルで着地する企業が多そうです。
これが逆回りし始めています。供給不安が徐々に解消される一方で、金利が上昇しローン負担が増す。物価高で人々の生活が苦しくなる。景気は冷える方向です。
次世代車への投資も高水準で続けなければならない。
自動車メーカーは今後消耗戦に突入していきます。業績が悪化すると合従連衡が加速する可能性も高まります。日産の格付けは「投機的水準」だそうです。
なんでそこまで悪いのだろうと思って、主要財務指標をライバルと比較してみました。https://bit.ly/41QwvF0
最も悪化しているのが現金回収日数(CCC:製造から現金回収までの日数です。
テスラは、客から代金を受ける日数と費用支払いにかかる日数がほぼ同じで、運転資本が不要ですが、日産は現金を受け取るまでの日数と支払をする日数の差が272日もあります。
つまり、売上10兆円の4分の3の7.5兆円の運転資金が必要な計算です。この資金を確保できないので「投機的水準」の格付けなのです。
営業利益はトヨタの3分の1、ホンダの半分以下という低利益率であることが資金確保に大きな問題となっています。
日産最大の問題の現金獲得日数の長さは、技術力や経営規模の問題ではありません。単に経営者の能力の問題です。
経営者が売上の早期回収と在庫の圧縮、支払の長期化に取り組めば、解決することはそう難しくありません。
自営業者なら、資金回収に首がかかっていることを良く知っていますから、現金回収に必死になっています。
しかし、黙っていても毎月給料が振り込まれるサラリーマン経営者は、資金繰りが以下に重大な問題かの認識が恐ろしく甘いのです。義母が某証券会社から日産の社債の営業を受けていました(同時に楽天も)
止めておいた方が無難とアドバイスしておきましたが、結局息子と同じくらいの歳でかわいそうだから買ってあげたと言っていました
今はただ満期に償還されることを祈るばかりです