[香港 8日 ロイター] - 中国のファッション通販サイト運営SHEIN(希音、シーイン)は今月、新たな資金調達ラウンドで約20億ドルを調達する見通しで、今年後半の米国での上場を目指している。同社の計画に詳しい3人の関係者が明らかにした。

アラブ首長国連邦(UAE)の政府系ファンド、ムバダラや既存株主であるプライベートエクイティ(PE)企業ジェネラル・アトランティック(GA)とベンチャーキャピタル(VC)のセコイア・キャピタル・チャイナが資金調達ラウンドの主要な出資者だという。

また、タイガー・グローバル・マネジメントが新たに出資者に加わった。

6人の関係筋によると、シーインは今回の資金調達で企業価値の評価額が640億ドルと、1年前の資金調達時の3分の2に減ったという。

関係筋のうち2人は、同社が先月、米国での新規株式公開(IPO)の主幹事を選ぶため、複数の投資銀行と協議を行ったと話した。

IPOが成功すれば、今年の世界最大級の案件になるとみられ、不安定な資本市場と地政学的緊張の中で、米国の投資家の中国企業株に対する買い意欲が試されることになる。

シーインは現在、IPOの計画はないとコメント。GA、ムバダラ、セコイア・チャイナはコメントを控えた。

シーインは中国で衣料品を製造し、欧米やアジア向けのサイトで低価で販売している。