次世代車技術の特許出願、Amazonが首位 米テック5社分析
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特許と言っても「守りの特許」と「攻めの特許」の2種類があります。
前者は他社に使わせないために取る特許で、後者は他社が使いたくなるところを押さえる特許です。
オープンイノベーション時代の知的財産戦略は、自社の技術を守る防衛的要素よりも、いかに他社が欲しがる特許を数多く保有しているか、つまり他社に「この会社と提携したい」と思わせるかが重要です。
自動車メーカーも米テック企業も「攻めの特許」をどのような領域でどれだけ保有しているかが今後のオープンイノベーションによるビジネス成否を分けると考えられます。
それにしても、アマゾンの年間特許出願数はだいたい2,000件程度、アルファベットは同1,500件程度なので、両社とも特許出願の1割以上を次世代車技術に割いており、明らかにリソースをここに割いているのが分かりますね。
注目のコメント
「次世代車開発を巡り車大手とテック大手の合従連衡の流れが強まる可能性がある」
と書かれているのはまさしくその通りだと思います。
よくある市場分析のフレームワークにおいては、従来の3C(Customer, Competitor, Company)に加え、2C(Co-Operator, Communication)が重要であるという考えもあります。
従来からハードウェア開発一辺倒だった自動車OEMは、2Cの部分が劣る会社も見受けられますので、BtoCで急成長してきたGAFAMと自動車OEMとの連携は待ったなしだと思っております。
と同時に、これらの協業によって自動車OEMの新たな成長が見られるかもしれないと思うと、今からとてもワクワクしています。特許の出願は数と質の両方が大切です。それでも量でテック企業が存在感を示すようだと「認知」「判断」の分野を握られかねません。「動作」では自動車メーカーに優位性があるとしても、自動運転の上流を支配されるわけですから。
電動化、繋がる化と相まって既存の自動車メーカー経営は難しい決断を求められる時期が間近に迫っています。Amazon が来年までに10万台配備まで増やそうとしている Rivian Van は配送業務の効率化のための様々な技術がちりばめられており、テスラに次ぐ EV であることとあわせて非常に興味深いです。