[ベンガルール 22日 ロイター] - インド政府高官6人はロイターに対し、同国が20カ国・地域(G20)議長国を務める間はG20でウクライナ侵攻に対するロシアへの追加制裁の議論を望まないと述べた。

鈴木俊一財務相は21日、議長国として開催する方向で調整していた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議について23日に実施すると表明。対ロ措置を協議する。インドのベンガルールで23日に開幕するG20財務相・中央銀行総裁会議に合わせて実施する。

こうした中、G20会議に直接携わるインド高官は、ウクライナ戦争のマクロ経済的影響は議論されるだろうが、ロシアに対する追加措置の協議を望んでいないと表明。ある高官は「既存の対ロ制裁は世界に悪影響を及ぼしている」と述べた。

また別の高官は、制裁はG20の問題ではないと指摘。「G20は成長問題を議論するための経済フォーラムだ」と語った。

一方、米財務省によると、イエレン財務長官はG20会議で同盟国とともに戦争に関する「ロシアの責任を追求する」予定という。

22日に行われたG20の共同声明草案に関する会議では戦争に関する記述も議論の対象となった。

会議に出席していた少なくとも7カ国の代表によると、インド側が「戦争」ではなく「危機」や「課題」などの文言使用で合意形成を試みたが、決定されずに終了したという。

この議論はイエレン財務長官が参加する23日の会議に持ち越された。

インド政府、財務省、外務省の報道官からは今のところコメントを得られていない。