[東京 9日 ロイター] - 議決権行使助言会社のISSは9日、フジテックが24日に予定している臨時株主総会において、投資ファンドのオアシス・マネジメントが提案した現社外取締役6人全員の解任と、オアシスが推す6人の社外取締役候補の選任議案に関して、いずれも賛成を推奨した。

会社側が提案した新たな社外取締役2人の選任には反対している。

オアシスは昨年6月の定時株主総会前に当時の創業家社長の取締役再任案への反対を呼び掛け、フジテックが直前に再任議案を取り下げていた。オアシスはフジテックの一連の行動が、議決権行使で取締役の責任を問う根本的な株主の権利を奪ったとしている。

ISSはレポートの中で、元社長による経営体制で企業価値は低迷したが、現取締役は元社長の影響力を払拭できていないとし、取締役会の刷新を要請するオアシス側の主張について「利点があるとみられる」と指摘した。

オアシスのセス・フィッシャー最高投資責任者は、ロイターとのインタビューで、「ISSの賛成推奨を得られて非常に嬉しく思っている」と述べた。

一方、フジテックは、「ISSに対して当社が様々な説明を行ったにも関わらずそれらが真剣に検討した形跡が見られない推奨レポートがリリースされた事は極めて残念。レポートに対する当社見解は明日公表する」とコメントした。