2023/2/8

【決算解説】ソフトバンクG、出口見えぬ「冬眠」の行方

NewsPicks 編集部 記者
「守りを徹底する」
2月7日、ソフトバンクグループ(SBG)の決算会見で、“金庫番”はひたすらそう繰り返した。
これまでSBGの決算会見は、さながら孫正義社長の独演会だった。
しかし2022年11月、「当面の間、プレゼンはやりません」と突如宣言。その言葉通り、2月7日、2022年度第3四半期(10〜12月期)の発表の場に孫氏は姿を見せなかった。
「SBGが守りを固めるには、私よりも後藤くんが前に立つのがいい」
そう話した孫氏のバトンを受けたのが、後藤芳光CFO(最高財務責任者)。長年SBGで財務畑を歩んできた人物だ。
株式市場は停滞し、スタートアップも資金調達難にあえぐ中、投資会社となったSBGへの逆風が止まらない。
中核を担うベンチャー投資部門のソフトバンク・ビジョン・ファンドは、損失が広がるばかりで、実質「冬眠」状態だ。
そんな難局の中、後藤氏は何を語ったのか。SBGの決算を振り返りつつ、発言を見ていこう。
INDEX
  • 3兆円の黒字から再び赤字転落
  • 損失止まらぬビジョンファンド
  • 投資先の価値評価は保守的に
  • 新規投資を徹底管理
  • 守りを象徴する財務指標
  • 次なる反攻のタイミング

3兆円の黒字から再び赤字転落