[ビリニュス 3日 ロイター] - エストニアのカラス首相は3日、来年のパリ五輪からロシアとベラルーシの選手が除外されなければ、大会をボイコットする可能性を示唆した。

国際オリンピック委員会(IOC)は、ウクライナを侵攻するロシアとベラルーシに科している国家を対象とした制裁は堅持する姿勢を示しているが、アジア開催の国際大会に両国選手が出場できるようにするというアジア・オリンピック評議会(OCA)の提案を歓迎していた。

中国の杭州で9月23日から10月8日に行われるアジア大会はパリ五輪の予選も兼ねており、両国選手の参加が認められれば五輪出場へ向けた第一歩となる。

カラス首相は「ロシアとベラルーシの選手参加は間違っていると、友人や同盟国の説得に尽力しなければならない。ボイコットはその次のステップだ」とコメント。「ロシアはこの1年間、ウクライナの国家、国民を破壊してきた。五輪王者や世界チャンピオンを含む、数百人のウクライナ選手を殺害してきた。ウクライナ人の血の代償として五輪参加を認めることは、フェアプレーと言えるだろうか」と問いかけた。

ロシアとベラルーシに隣接するリトアニア、エストニア、ラトビアのバルト3国とポーランドは、欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の加盟国で、約1年前にウクライナ侵攻が始まった際にはいち早く武器を送るなどウクライナを支援している。