[東京 3日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(128.65/68円)に比べほぼ横ばいの128.59/61円付近で推移している。ドル売り一巡後は、今晩発表される米雇用統計などの結果を見極めたいとの見方から様子見ムードが広がり、128円半ばで膠着状態となった。

実質的な五・十日に伴い、仲値にかけては売り買いが交錯。その後は時間外取引の米長期金利の低下やクロス円を中心に円高圧力がかかり、ドルはじりじりと軟化した。 

「欧米金利に低下圧力がかかる中、日銀の政策修正を巡る思惑から、じわじわと円の強さが浸透している」と、上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏はみる。

クレディ・アグリコル銀行の資本市場本部シニア・アドバイザー、斎藤裕司氏は、「米国や欧州など主要中銀による利上げ着地点が見えてきた一方、日本は不透明な部分が多く、円が強くなるリスクがある」と指摘。同銀行の調査部によるモデル試算によると、日銀がイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)を撤廃した場合は、120円を割れる可能性があるという。

ユーロ/ドルは1.08ドル後半。前日の欧州中央銀行(ECB)理事会が想定よりもタカ派ではなかったと受け止められ、軟調に推移した。

ECB理事会は政策金利を0.5%ポイント引き上げ3%とした。3月にも追加利上げ方針を示した一方、その時点でその後の金融政策の道筋を評価するとして今後に選択肢を残した。

SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は「足元では一旦売られたものの、景気後退懸念は和らいでいることを踏まえると、ユーロは相対的に買われやすい。調整をこなしながら、再び上方向を目指すのではないか」との見方を示した。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 128.59/61 1.0892/96  140.08/12

午前9時現在 128.75/77 1.0903/07  140.39/43

NY午後5時 128.65/68 1.0910/14  140.40/44