[ニューデリー 30日 ロイター] - インドの財閥アダニ・グループは29日、空売りで知られる投資会社ヒンデンブルグ・リサーチのリポートに対する詳細な反論書を公表し、インドの法令を順守してきたなどと強調した。

ヒンデンブルグは先週のリポートで、アダニがタックスヘイブン(租税回避地)にある法人を不正に利用している疑いや、高水準の債務に懸念を示していた。

これに対してアダニは今回の反論書で「全ての商取引はわれわれがインドの法律で『関連パーティー』と認められた法人によって行われてきた。会計基準もこれまで正当に開示されている」と主張した。

その上でリポートについて「利益相反の様相がふんだんにあり、証券分野で意図的に虚構の市場を創出し、無数の投資家を犠牲にする形で不正な手段を通じてヒンデンブルグが膨大な利益を得られるようにしている」と批判した。

ヒンデンブルグは同社のウェブサイトでアダニの反論について、「われわれの重要な疑問を無視」しており、オフショア法人の活用が示している疑惑への「直接的で透明性のある回答」が欠けていると指摘。ヒンデンブルグの質問88件中、62件に対する具体的な回答がないという。

*ヒンデンブルグの反応を追加しました。