[ソウル 27日 ロイター] - 韓国鉄鋼大手ポスコの親会社ポスコ・ホールディングスが27日発表した2022年決算は、営業利益が前年比46.7%減の4兆9000億ウォン(39億7000万ドル)だった。9月の台風と洪水で国内の主要鉄鋼工場が4カ月間停止したことが響いた。

同社は既に、洪水に伴う昨年の損失額は1兆3000億ウォンに達し、その大部分は第4・四半期に反映されるとの予想を示していた。

営業利益は同社が先週発表した速報値と一致した。

第4・四半期の営業損失は4250億ウォン。洪水のほか、鉄鋼市況の悪化が響いた。

同社の幹部は電話会見で「ウクライナ戦争や、車載半導体などサプライチェーンの問題で、需要の回復は引き続き制限されるだろう」と指摘。鉄鋼メーカー各社はインフレと原材料コスト増加を受けて値上げを実施する見通しだが、中国経済の回復が年後半の市況回復を促す可能性があると指摘した。

同社は今年の売上高を前年並みの85兆8000億ウォンと予想。前年は84兆8000億ウォンだった。

アナリストは、同社の今年の業績が生産再開を受けて改善すると予想。ただ、世界経済の見通しは不透明で、鉄鋼需要全般の伸びは抑制される可能性が高いとみている。