[プレトリア 26日 ロイター] - アフリカ歴訪中のイエレン米財務長官は26日、西側諸国が支援する「公正なエネルギー移行パートナーシップ」への南アフリカの参加を称賛した。一方で、南アと中国・ロシアの軍事演習計画を巡る米国の懸念には触れなかった。

南アは歴訪3カ国目。イエレン氏は「米国は南アフリカとの関係を非常に重視している」と指摘するにとどめた。

米財務省高官は記者団に対し、米国は各国にどちらの側につくか選ぶよう求めてはいないと述べた上で、誤解が生じるのを避けるため、ウクライナ戦争を巡りロシアに科した米国の制裁について南ア側に説明したと明らかにした。

南アのゴドングワナ財務相によると、両国は金融テロ対策、気候ファイナンス、アフリカのソブリン債務危機の解決、来月の20カ国・地域(G20)会合に含まれるグローバルなテーマについて協議する。

イエレン氏は同パートナーシップについて、「電力アクセス・信頼性の拡大、低炭素で気候変動に強い経済の実現に向けた南アフリカの大胆な第一歩を示している」とし、「エネルギー部門が南ア経済に与えている深い財政負担を軽減する」だろうと付け加えた。