[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種が小幅に下落して取引を終えた。一連の軟調な企業決算を受け、米連邦準備理事会(FRB)の制限的な政策による景気への影響を巡る懸念が再燃した。

ただ、午後の取引では主要3指数がいずれも下げ幅を縮小してこの日の安値から大きく戻し、ダウ工業株30種は引けにかけて小幅なプラスに転じた。

マイクロソフトのさえない業績見通しを受けて他のIT(情報技術)大手決算への警戒感が高まり、ハイテク株の比率が高いナスダック総合を圧迫した。

ホライズン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は「相場が上下する日が見られ、綱引きが続いていることを示している」と指摘。「さえない業績見通しは、FRBの措置が機能しているという観点からは良いニュースだ」とした上で、「決算は重要だが、市場が真に注目しているのはFRBの金利とインフレ動向だ」と述べた。

業種別ではS&P500の主要11部門のうち5部門が下落。公益事業の下落率が最大となった。

アボット・ラボラトリーズは1.4%安。医療機器の売上高が予想を下回った。

ニューズ・コープは5.7%上昇。ルパート・マードック氏が同社とフォックス・コープの再統合計画を撤回したことが材料視された。

AT&Tは6.6%高。業績見通しは失望を誘ったが、契約者数が予想以上に増加したことを好感した。

防衛関連大手のゼネラル・ダイナミクスは3.6%下落。四半期決算は予想を上回ったものの、2023年の見通しが軟調だった。

テスラは引け後の取引で不安定な値動きとなっている。22年第4・四半期決算は売上高が市場予想を上回った。

IBMは引け後の取引で上昇。22年通年の売上高の伸び率が過去10年間で最高となった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.25対1の比率で上回った。ナスダックでも1.13対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は108億9000万株。直近20営業日の平均は107億8000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33743.84 +9.88 +0.03 33538.36 33773.09 33273.21

前営業日終値 33733.96

ナスダック総合 11313.36 -20.92 -0.18 11146.53 11334.22 11069.18

前営業日終値 11334.27

S&P総合500種 4016.22 -0.73 -0.02 3982.71 4019.55 3949.06

前営業日終値 4016.95

ダウ輸送株20種 14291.45 -159.57 -1.10

ダウ公共株15種 961.81 -4.77 -0.49

フィラデルフィア半導体 2918.99 +5.25 +0.18

VIX指数 19.08 -0.12 -0.63

S&P一般消費財 1102.83 +5.93 +0.54

S&P素材 524.70 +1.06 +0.20

S&P工業 848.01 -4.52 -0.53

S&P主要消費財 766.19 +2.16 +0.28

S&P金融 599.75 +4.38 +0.74

S&P不動産 248.60 +0.27 +0.11

S&Pエネルギー 691.78 -0.63 -0.09

S&Pヘルスケア 1556.28 +0.16 +0.01

S&P通信サービス 178.35 -0.64 -0.36

S&P情報技術 2337.67 -6.19 -0.26

S&P公益事業 349.03 -4.82 -1.36

NYSE出来高 8.14億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 27435 + 115 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 27390 + 70 大阪比

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