[東京 11日 ロイター] - 三井物産は11日、米化学大手オーリンと苛性ソーダや塩素の原料となるクロールアルカリの分野で提携すると発表した。両社が出資する形で合弁会社のビーダブリューエー(BWA)を設立し、販売網を相互に活用することで、供給力を強化する。今回設立の許認可を得た。

三井物産は豪州にシャークベイ塩田を保有、海水を利用し、化石燃料をほとんど使わない形で年間約400万トンの塩を生産している。この塩を電気分解することで塩素や苛性ソーダを生成。苛性ソーダは紙・パルプの生産過程で使用され、塩素は最終的に建築材料の塩化ビニルなどになる。

まずは、塩化ビニルの粗原料である二酸化エチレンと苛性ソーダの取り扱いから開始し、今後クロールアルカリの誘導品への展開も視野に入れる。紙や建築資材など世界的に需要が拡大する中、供給力を強化し、物流リスクに備えることで信頼性も高める。