[東京 11日 ロイター] - 財務省の斎藤通雄理財局長は11日朝、テレビ番組に出演し、近年は金利が低い水準で安定して推移してきたが「海外の状況を見ても分かるように、今の状況がいつまでも続くわけではない」と述べた。国債の買い手として海外勢に期待感を示した。

金利上昇局面では保有国債の評価損が生じやすく、投資家も国債を買いづらくなる。斎藤局長は「海外投資家は買ってもすぐに売ってしまうのではないかと言われるが、もともと円資金を持っていて安全な運用先として日本国債を選択している投資家など、長期の保有に期待できる投資家もいる」と話し、海外投資家向けの広報にも引き続き力を入れていきたいと述べた。

GX経済移行債については、使途を特定した「脱炭素目的国債」として発行することを検討していきたいと述べた。トランジションボンド(移行債)としての認証取得などに時間を要するため、発行は来年度後半になるとの見通しを示した。政府が2050年までにCO2(二酸化炭素)の排出実質ゼロを掲げていることから、発行年限は「20年物や10年物が候補になる」と述べた。 

(和田崇彦 編集:田中志保)