2023/1/3

【馬瓜エブリン】休養、そして起業。その全ビジョンを語ろう

スポーツライター
子どもの頃から夢見てきた東京オリンピックにバスケットボール日本女子代表として出場して銀メダルを獲得、翌年にはトヨタ自動車アンテロープスでWリーグ(バスケ女子日本リーグ)2連覇を達成。
その3カ月後、〝無所属〟となって1年間休養することを発表した。
馬瓜エブリン、27歳。
一般的には、バスケットボール選手として〝ピーク〟を迎える年齢に差し掛かっており、自ら休むという決断は、他のアスリートならしないだろう。
だが、彼女には子どもの頃からもう一つ夢見てきたことがある。「社長」になることだ。
2020年にスポーツ事業などに関する会社「Circle Of Life」を立ち上げ、アスリート活動の〝夏休み〟である今はビジネスで積極的に動いている。〝オリンピックに出場した社長〟には、野望があるからだ。
教育的な側面が重視されてきた日本のスポーツ界を、ビジネスの力でもっと飛躍させたい
人口減少、少子高齢化が進む日本で、スポーツ産業は大きなポテンシャルを秘めているとされる一方、協会や団体の〝長老支配〟に代表されるように、構造改革がなかなか進まないのも事実だ。
突破口になるとすれば、現場の主役である選手たちがもっと声を大にして行動していくことだろう。馬瓜エブリンは、まさにその一人だ。
2021年の東京五輪で史上初の銀メダルに輝いた日本代表のムードメーカーを担った彼女は、アスリートという枠にとどまらず、起業家として二足のわらじを履きながらもっと大きなものを背負っていこうとしている。

1️⃣ 何をしてる人?

──2022年7月末に選手活動を離れて1年間休養すると発表しました。いつ頃から考えていたことですか。
東京オリンピックの前ですね。