2022/12/27

【採用中】人、組織、事業に向き合う「組織変革ストラテジスト」って何だ?

企業が抱える組織開発、組織変革、人材育成の課題を解決すべく、伴走し続ける「組織変革ストラテジスト」という仕事。
AlphaDrive/NewsPicksに所属し、ソーシャル経済メディアNewsPicksのコンテンツやクリエイティビティを活用しながら、高いコンサルティング力で組織変革を実現するプロフェッショナル集団だ。
CX(コーポレートトランスフォーメーション/企業変革)や、人的資本経営の重要性が叫ばれるなか、企業を本質から変えようと日々奮闘している。
今回は、組織変革ストラテジストである鳥海裕乃加藤俊輔に具体的な業務内容やこれからの可能性について語ってもらった。
INDEX
  • 人的資本経営をサポートする決定打
  • 社員のマインドと行動をどう変える
  • 「社員の”声”を知りたい」企業の本音
  • キャリアという広大なフィールドを自由に駆けろ

人的資本経営をサポートする決定打

──まず始めに、組織変革ストラテジストの仕事内容を教えてください。
鳥海 組織を変革する上で障壁となる、人や組織にまつわる課題について、解決策の提案から解決へ向けた伴走支援を、一貫して行う仕事です。
 メンバーそれぞれの持つコンサルティング力を活かし、AlphaDrive/NewsPicksという事業体だからこそできる、事業開発のノウハウと、経済ニュースメディアNewsPicksの発信力やコンテンツ制作力、有識者とのネットワークなどをうまく掛け合わせ、CXに寄与するソリューションを提供しています。
 具体的には、組織開発・組織変革・人材育成の3つの専門領域を持ち、クライアントごとに各領域に特化したサービスやコンテンツを自由に組み合わせて、独自のソリューションを組み立てています。
鳥海 私たちの仕事は、各社が抱える人や組織にまつわるさまざまな課題のヒアリングを行い、解決のためのソリューションを設計するところから始まります。
加藤 ソリューションが決まった後は、クライアントに伴走しながら施策を実行し、同時に成果検証も行います。
 目指すゴールはクライアントが「自分たちで組織変革を続けられる」状態をつくること。自走できる状態をクライアントと共同作業で築いていく、長期伴走型のソリューションを提供しています。
鳥海 とくに私たちがこだわっているのは、人材育成や組織活性化そのものを目的とせず、具体的な起案や行動を生み、真の成果につなげることです。それらを測るための具体的な指標を置いたうえで、日々伴走しています。

社員のマインドと行動をどう変える

──具体的に組織変革ストラテジストにはどのような特徴があるのでしょうか?
加藤 「組織変革」というゴールに向かって、そのために必要な「人」と「組織」に同時にアプローチができるところです。
 本来、組織開発や組織変革のゴールは、社員の行動やアウトプットが変わり、その企業が本質的に変化していくことです。
 そのためには、社員にどんなスキルが必要で、どんな組織風土であるべきかからブレイクダウンして考えることが重要なはず。しかし、人材育成に取り組む場合、研修やワークショップなど、手段が先に立ってしまいがちで、いつしか「育成のための育成」に陥ってしまいやすいのです。
 それは組織風土改革も同様で、改革を行うこと自体が目的になってしまっては、元も子もありません。
加藤 ときには研修の前に、経営者や役員の方々に対する意識を変えるためのコンサルティングが必要かもしれません。
 あるいは現場から新しい提案が次々と生まれる雰囲気づくりのため、NewsPicksの法人版プロダクト「NewsPicks Enterprise」を活用したボトムアップの組織風土醸成が必要な場合もあるでしょう。
 クライアントが求める成果から逆算して、組織変革に必要な「人」と「組織」を同時に変えられるのは、私たちにしかできない支援の形だと思います。
鳥海 端的にいうと、私たちは「手段オリエンテッド」ではなく、顧客の実現したいゴールに向けて、必要な手段には制約をかけず、ときには新たな手段をゼロから開発するスタンスをとっています。これは事業開発のノウハウを持つAlphaDrive/NewsPicksならではの強みだと考えています。
加藤 組織変革は一朝一夕で実現できるものではありません。
 したがって、クライアントの課題に応じて適切な仮説検証期間を設け、PoC(Proof of Concept)を実施するところからご支援がスタートします。
 場合によっては、同じ企業課題に取り組むAlphaDriveの新規事業創出支援ソリューションや、Incubation SuiteというSaaSプロダクトを扱うチームと連携して、提案・支援することもあります。

「社員の”声”を知りたい」企業の本音

──とくに印象的だった、組織変革のエピソードを教えてください。
加藤 ある農機具メーカーのケースです。そのメーカーは開発をメインにプロダクトをつくる本社と、それを営業する販売会社とに分かれていました。
 私たちが支援したのは販売会社の方です。これまでは、本社が開発した商品の販売に特化していて、顧客からの声や改善案を取り上げることを求められていませんでした。
 しかし、さらなる成長のため、販売会社にも主体的な価値づくりを促したいと感じた社長が、ありたい姿を経営ビジョンとして定義。社員に浸透させていく特命プロジェクトを発足させました。その結果、私たちがビジョン策定も含めた支援を始めることになったのです。
 ビジョンを体現する組織になるためには、現場の社員が自律的に行動することが求められます。
 すなわち組織のサイロ化を打破し、ボトムアップでのアイデア創出が生まれる風土をつくることが重要です。そのために、NewsPicks Enterpriseを活用して「誰でも気軽に課題を共有しあえる場づくり」を始めました。
加藤  NewsPicks Enterpriseは、NewsPicksに流れてくる記事をきっかけに、社員同士が自分たちの考えを発信し、議論できる、社内限定のクローズドな空間をつくるサービスです。
 ツールを使い慣れてもらうところからのスタートでしたが、すぐ仕事に取り入れられそうなノウハウ系の記事を中心に、議論が行われるようになっていきました。
 そこから社員同士で発信・対話する機会を提供し、それぞれが持っている課題、興味関心をもとに、自らテーマを設定。「自社を変革するとしたら、何ができるだろうか」と考えてもらいました。
 最終的には、NewsPicks Enterpriseを積極的に活用している社員同士が、部署や担当地域を超えて、いろいろなナレッジの共有や、新規アイデアの提案をするようになり、さらに実際に自分たちで提案したアイデアをカタチにするまでに。
 日々の業務や立場に関係なく、フラットに対話する場やきっかけをつくることが、現場の社員同士が交流し合い、新しいアイデアを生み出す組織風土づくりにつながったと実感しています。
写真:alphaspirit/iStock
鳥海 現場からこうした取り組みが生まれるきっかけをつくっていくのが、私たちの仕事です。
 最近のご支援事例で印象深かったのは、大手重工系メーカーの組織風土変革のプロジェクトです。
 最初は、「イノベーション創出に向けてさまざまな施策を行っているのですが、社員から全く意見が集まらず、心が折れそうです......」というご相談から始まりました。
 詳しく話をお聞きすると、ボトムアップで意見を募るため、社内コミュニケーションツールを活用して仕組みをつくったものの、全く提案が上がってこないとのことでした。
鳥海  私たちは「ツールや仕組みだけでは、人は活性化しません」とお伝えし、組織風土変革をテーマとした熱量の高い社内コミュニティ形成、共創が生まれる心理的安全性の高い場づくり、そして変革に必要なスキルとマインドを醸成する学びのプログラムなど、あらゆる手段で「人」「組織」を変えるべくサポートしていきました。
 その結果、イノベーションを軸とした対話が数多く生まれ、伴走を始めて半年も経たないうちに、新規事業に関する起案が63件も集まり、その中から5件に絞ってチームを組んで仮説検証を進めることになりました。
── NewsPicksというメディア企業で組織変革に携わることについて、どう感じていますか。
鳥海  私の場合、もともと広告代理店や制作会社などで、クリエイティブ制作やブランディング支援を手掛けていました。
 当時もやりがいを感じていたものの、どうしても制作物の納品や、ミッション・ビジョン・バリューの策定など、サポート範囲がごく一部に限られていることにもどかしさを覚えていました。
 こうした仕事の過程で、「自分は人と組織があるべき未来に向かい、新たな価値を創造する支援をしたいのだ」ということに気付いたのです。
 AlphaDrive/NewsPicksなら、もともと持っていたクリエイティブやブランディングの知見を活かしながら、企業の「人」と「組織」を変革できる多面的なソリューションを提供できる。そこに、大きな魅力を感じています。
加藤 私は前職でIT系コンサルティングファームに所属していたのですが、その頃は「人的リソースをクライアントに提供する」ことが主となっていたような気がします。
 あくまでも企業は「器」でしかなく、そこに集まっている「人」が本質です。本当に組織のためになる、クライアントのためになることを突き詰めると、中長期的には、人や組織の課題を解決することこそ意義があるのではないかと感じるようになりました。それがきっかけで、AlphaDrive/NewsPicksの事業に興味を持ったのです。
 クライアントとともに組織変革の現場に立ち、人と組織が本来の力を発揮して新たな価値を創造するために、自由度の高い手段を講じられることに、大きなやりがいを感じますね。
写真:Cecilie_Arcurs/iStock

キャリアという広大なフィールドを自由に駆けろ

── 組織変革ストラテジストの経験は、キャリア形成にどのように影響を与えると思いますか。
鳥海 組織変革ストラテジストとしてのミッションとバリューはありますが、それを実現する手法は人によって異なって良いと思っています。同じ部署で同じ仕事をしている加藤さんと私でも、それぞれ考え方も得意領域も、スタンスも違います。
 扱うサービスの幅が広く、クライアントの課題も多岐にわたるため、自分のキャリアに必要な経験を自ら選び取り、自分らしい価値貢献のあり方をつくり上げていくことができます。
 組織変革というこの広大なフィールドを、自分のキャリアのために「使い倒す」くらいの気概で来ていただくと、きっとちょうどいい。
 恐らく「進む方向を示してもらわないと前に進めません」というタイプの方は、あまりフィットしないでしょう。
加藤 同感です。自分で自分のキャリアを切り拓いていきたい方にとっては、これまで積み重ねてきた経験を活かし、自分の強みをさらに伸ばせる環境だと思います。
 人事研修会社で人の育成に携わってきた方の場合、人材育成に関わる知識、研修構築スキルなど培ってきた経験が、そのまま組織変革における「人」づくりに活きるはずです。
鳥海 加藤さんの言う通り、人、組織、クリエイティブ、コンサルティングなどの領域に関わっていた方であれば、必ずその経験を活かしていただけると思います。
 そのうえで、複雑性の高い組織変革支援の現場を通じて、新たな自分の武器を身に付けることも可能です。
 たとえば、顧客の課題を掘り下げ、顧客ごとに本質的な課題設定を行う経験を通して、人と組織により深く向き合い、結果を出すための力が鍛えられるでしょう。自社が持つさまざまな強みを組み合わせ、オリジナルのソリューションを開発する能力も身に付くはずです。
 これまで培ってきたスキルはさらに伸ばし、より多様な顧客の課題に向き合う経験を通じて他にはない唯一無二の人材を目指してもらえると良いかなと思います。
 今後もクライアントが抱える人や組織の課題に向き合い続け、よりよい組織変革のサポートを追求していきます。ぜひ、興味のある方は、お話ししましょう。