日本経済「失われた30年」を解き明かす
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渡辺教授の考えが初めて分かった気がした。しかし、
「価格が動かない品目がたくさんあるというのが日本のデフレの正体です。調子がいい品目と悪い品目が当然あるわけですので、そういうメリハリがある中で平均的なゼロというのは決して悪いことではないのです。しかし、日本の場合、多くのものが実はゼロになってしまっていて、同じ平均ゼロでもこちらの方がタチが悪い」
と言う一方、賃金は
「労働供給している労働者が実体的にコストを落とす方法としては、言葉は悪いですがサボるしかない…働いている人も働いていない人も同じ賃金ということなれば、人情として手を抜こうかなということは出てくると思います。そうすると労働生産性の上昇に悪い影響が出てきている」
と言う。価格が上がるもの下がる両方あって物価上昇ゼロなら良いが、多くのものが価格変動しないで物価上昇ゼロはよくないというが、賃金はそうではないらしい。それは賃金を下げるのは難しいからかもしれないが、よく働く人の賃金は上がり、そうでない人は下がるというのではなく、みんなほぼ一律に上がるとしても、それによって労働者はよく働くようになって生産性が上がるような話だとすれば、本当にそうなるか疑問に思う。よく働く(生産性が上がった)人だけ昇給させれば、良いと思う人がいるかもしれないが、それでは賃金インフレにはならないだろう。