(ブルームバーグ): 元みずほインターナショナルの債券トレーダー3人は、英国が欧州連合(EU)離脱を決めた2016年の国民投票の前後に市場を操作したとして英金融行動監視機構(FCA)に摘発され、業界追放に直面している。

FCAが市場操作を巡る調査でトレーダーのグループを公に摘発するのはこれが初めて。3人は16年6-7月の間に、執行する意思がない取引について「誤解を招く」大口の注文を出したとされている。

この行動は「イタリア国債先物の需給について偽りの誤った印象」を抱かせたとFCAは説明した。

FCAはディエゴ・ウラ氏について、業界追放に加え39万5000ポンド(約6600万円)の罰金を勧告している。7日の発表によると、FCAはホルヘ・ロペス・ゴンザレス、プージャン・シェス両氏にはそれぞれ10万ポンドの支払いを求めた。

3人のトレーダーはいずれも、ロンドンの審判所に業界追放への異議を申し立てている。最終的な処分については審判所が決定する。FCAはみずほについては不正行為を認めておらず、2019年に調査を終了している。

FCAはトレーダーらについて「故意かつ意図的な市場操作のパターンを何回も繰り返しており、不正直だ」と断じた。

みずほの広報担当者は「みずほインターナショナルは元従業員に関するこれらの手続きに関係がなく、これらの件について他の調査や行動は予定されていないことをFCAが確認した」と説明した。

原題:Ex-Mizuho Bond Traders Face UK Ban for Market Abuse (3)(抜粋)

--取材協力:Donal Griffin.

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