[国連 6日 ロイター] - ウクライナでの戦争終結に向け国連で停戦と外交を求める声が高まる中、米国とロシアは6日、和平交渉に関心がないとして互いに非難した。

ロシアのネベンジャ国連大使は、ウクライナの人道的状況に関する国連安全保障理事会の会合で、ロシアは国連加盟国の大多数から外交的解決に関心があると指摘されたとし、「われわれはこれに非常に真剣に対応している。交渉に応じる意思を確認した」と表明。ただ、交渉の目的は「特別軍事作戦の開始を余儀なくされた根本的原因の根絶」とした。

ウクライナのキスリツァ国連大使は「ウクライナは他のどの国よりも平和を必要とし望んでいる。侵略されたのはウクライナの領土だ」と強調。「和平に向けた取り組みに抵抗しているのは侵略者ではなく被害者だとロシアが説得しようとするたびにこのことを留意してほしい」と訴えた。

ネベンジャ国連大使は、西側諸国はウクライナを巡る外交的解決に関心がなく、その代わりにキーウ(キエフ)への武器供与を拡大していると非難。「今見ているのは西側諸国によるロシアへの継続的な戦争だ。これはわれわれにとって特別軍事作戦の目的を継続する以外の選択肢を残さないものだ」とした。

<純粋な関心なし>

マーティン・グリフィス国連事務次長(人道問題担当)は、ウクライナのエネルギーインフラに対するロシアの攻撃によって、数百万人が暖房、電気、水道を利用できず、ロシアのウクライナ侵攻による人道危機を悪化させていると指摘した。

米国のリサ・カーティ国連次席大使は「ウクライナのインフラに対するプーチン大統領の攻撃激化は、プーチン氏が交渉や有意義な外交に全く関心がないことを示している」と指摘。「代わりに、プーチン氏はウクライナの民間人を爆撃し、凍えさせ、服従させることによって、ウクライナの戦意を喪失させようとしている」と述べた。