(ブルームバーグ): バイデン米政権当局者がサウジアラビアとの「原油増産に向けた秘密取引」で失敗したとの報道を巡り、下院共和党が調査に乗り出していることが明らかになった。同党が4日の書簡で発表した。共和党は来年に下院で多数派の地位を占める。

石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の増産に向け、米国務省と国家安全保障会議(NSC)の当局者が11月の米中間選挙に先立ち、サウジとの秘密取引を模索していたとの疑惑を米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が10月に伝えていた。しかし、OPECプラスは8月に減産で合意し、バイデン大統領に打撃を与えていた。

下院監視・改革委員会の共和党トップ、ジェームズ・コーマー議員はブリンケン国務長官に宛てた書簡で、「政権が選挙戦の目的のために秘密の合意を仲介し、米国のエネルギー生産者に不利益をもたらしているのなら、米国民には知る権利がある」と主張した。

国務省とNSCの担当者に4日にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。

下院監視・改革委員会はバイデン政権のエネルギー政策を幅広く調査しており、同疑惑に対する調査もその一環。

原題:Report of ‘Secret’ Saudi Oil Production Deal Probed by House GOP(抜粋)

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