[ニューヨーク 1日 ロイター] - 日産自動車 の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は1日、仏自動車大手ルノーとの提携関係の再構築に関して協議を続けており、提携強化を「確信している」とした。ただ、月内に発表する可能性についてはコメントを避けた。

ルノーは日産に対し、電気自動車(EV)専業会社「アンペール(アンペア)」への出資を求めている。

事情に詳しい関係者はロイターに対し、早ければ今月中にも提携再編を巡り発表する計画を準備していると語っていた。

内田社長は、「ルノーにはルノーが進むべき方向がある。日産にも進むべき方向がある。その中でわれわれの協議は、それぞれの会社をより強くすることができる分野に焦点を当てている」と述べ、提携が三菱自動車を含めた3社の競争力強化につながることを「確信している」と述べた。

内田社長はまた、来年の世界自動車販売台数について、2019年の水準を下回るとの見通しを示した。景気後退リスクや新車価格の高騰、サプライチェーンの制約が販売の重しになるとした。

さらに内田社長は、ルノーと米グーグルが11月8日に発表した提携拡大に注目していると表明。この提携では、グーグルがルノーの優先的なクラウドサービスのサプライヤーとなる。

「パートナーであるルノーがその方向に向かっていることは認識しており、日産が協力できる分野もたくさんある」とし、ルノーや他のパートナーとの協業に前向きだと述べた。