[ベルリン 1日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が1日発表した10月の小売売上高指数は物価調整後ベースで前月比2.8%低下し、ロイターがまとめたアナリスト予想の0.6%低下よりも大幅なマイナスとなった。インフレ率の急上昇を受けて、不要不急の買い物を控えようとする消費者の姿が鮮明になった。

前年同月比では5.0%低下した。

VPバンクのチーフエコノミスト、トーマス・ギツェル氏は「第4・四半期が冬のリセッション(景気後退)の始まりになるとの予想を裏付けるデータだ」と指摘。10月に食品を除く小売売上高が前月比4.5%減少したことに触れ、高インフレの中、消費者が必須ではない支出を見送っていることを示すとした。

ドイツ小売業協会(HDE)は、今年の年末商戦(11─12月)の小売売上高が物価調整後で前年同期比4%減と、2007年以降で最大の落ち込みを記録すると予想している。