[ストックホルム 24日 ロイター] - スウェーデン中央銀行は24日、政策金利を75ベーシスポイント(bp)引き上げ2.50%とした。インフレ高進に対応するため来年の追加引き締めも示唆した。

前回9月の政策決定会合では、11月に50bpの利上げを行い、来年初めに追加利上げして、政策金利を2.5%前後でピークアウトさせることを想定していた。

しかし10月のコアインフレ率は中銀や市場の予想を上回る7.9%に達し、より積極的な対応を余儀なくされた。

中銀は声明で「現在の高いインフレ率が定着するリスクは依然として大きい」と指摘。「妥当な期間にインフレ率を引き下げ、目標の2%前後に安定させるために、金融政策を用いることが非常に重要だ」と強調した。

「政策金利はおそらく来年初めにさらに引き上げられ、その後は3%をわずかに下回る水準になるだろう」とした。

イングベス総裁は「痛みを伴うことは理解している」とした上で、現時点で対応しなければ、後でさらに多くの対応を迫られると指摘。「あと1回以上の利上げの可能性があると現時点で判断している」と述べた。

市場では中銀はなお後手に回っているとの見方が出ており、金利は来年秋に3.25%近辺でピークを付けると予想されている。スウェドバンクは「中銀は来年2月に0.50%ポイントの追加利上げを行う」との見方を示した。

ロイター調査では75bpの利上げと金利見通しの引き上げが予想されていた。

中銀の政策決定を受けスウェーデンクローナはやや値を下げた。

イングベス総裁は今年末で退任。同総裁の下での政策決定会合は今回が最後となる。後任には金融監督当局トップのエリック・テデーン氏が就任する。