[ニューヨーク/ロンドン 14日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが円とユーロに対して上昇した。ただ、米利上げペースは鈍化するとの観測の中、ドルは上げ幅を縮小した。

FRBのウォラー理事は13日、次回政策会合で利上げペースの減速を検討する可能性があるが、インフレ抑制に向けた取り組みが弱まったと受け止めるべきではないと発言。

朝方の取引でドルは上昇したが、FRBのブレイナード副議長がこの日、「利上げペースを鈍化させることが近いうちにおそらく適切になる」と述べたことを受け、上げ幅を縮小した。

スコシアバンク(トロント)のチーフ外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「FRBの今回のサイクルの上限が市場で真剣に織り込まれ始めている」と指摘。ブレイナード副議長の発言を受け、株式相場が上向くと同時に、ドル相場の頭が重くなったと述べた。

主要6通貨に対するドル指数は一時0.93%高の107.274。その後は上げ幅を縮小し、終盤の取引では0.4%高の106.73。

ユーロは0.01%安の1.0342ドル。一時は1.0368ドルと、3か月ぶり高値を付けた。

ドルは対円で0.79%高の139.92円。一時は140.79円まで上昇した。

リスク動向に敏感に反応しやすい豪ドルとニュージーランドドルは一時対米ドルで急落したものの、その後は地合いを回復した。

暗号資産(仮想通貨)は、大手交換業者FTXが米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したことを受けた下落が続き、FTXのネイティブトークンであるFTTは7.8%安の1.308ドル。月間の下落率は95%に達した。

ビットコインは一時1万5784ドルまで下落したものの、終盤の取引では0.18%安の1万6280ドル。

ドル/円 NY終値 139.88/139.89

始値 140.55

高値 140.71

安値 139.66

ユーロ/ドル NY終値 1.0325/1.0329

始値 1.0282

高値 1.0358

安値 1.0272