(ブルームバーグ): 暗号資産(仮想通貨)交換業者FTXの問題は金融業界の著名企業や投資家の一部を巻き込んでいる。

サム・バンクマンフリード氏率いるFTXの最近の資金調達ラウンドに参加したヘッジファンドにはタイガー・グローバル・マネジメントやサード・ポイント、アルティメーター・キャピタル・マネジメントが含まれる。かつては高評価を得ていたFTXは今や存続の危機にある。

FTXには、ヘッジファンド運営会社ブレバン・ハワード・アセット・マネジメント共同創業者のアラン・ハワード氏や資産家ポール・チューダー・ジョーンズ氏のファミリーオフィス、ミレニアム・マネジメントの創業者イジー・イングランダー氏もエンジェル投資家(スタートアップに資金提供する個人投資家)として出資しているほか、ブランド大使になる条件でFTXの株式持ち分を保有している有名人には米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)のスーパースター、トム・ブレイディ氏やモデルのジゼル・ブンチェン氏が含まれる。

FTXの価値は今年初めには325億ドル(約4兆7600億円)と評価されていたが、急に流動性逼迫(ひっぱく)に見舞われた。

オンタリオ州教職員年金基金やセコイア・キャピタル、ライトスピード・ベンチャー・パートナーズ、アイコニック・キャピタル、インサイト・パートナーズ、トマ・ブラボー、ソフトバンクグループも出資している。投じた資金の全額ないし大部分が回収不能になる恐れがある。

これら企業の担当者や個人は、いずれもコメントを控えたか返答していない。

 

原題:Tiger Global, SoftBank Stare Down Fresh Losses on FTX Wagers(抜粋)

--取材協力:Layan Odeh、Annie Massa.

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