Weekly Briefing(スポーツ編)
侍ジャパンの強化試合、錦織圭の発言、美女テニスプレイヤー
先週からスタートしたWeekly Briefing。毎日、ビジネス・経済、メディア・コンテンツ、ワークスタイル、デザイン、スポーツ、中国・アジアなど分野別に、注目ニュースをピックアップ。日曜日はスポーツに関するニュースを紹介します。
Pick 1:侍ジャパン 3月に欧州選抜と強化試合へ
“侍ジャパン 3月に欧州選抜と強化試合へ 五輪復活アピール“(スポニチ、1月6日)
【Pick理由】侍ジャパンのビジネス化への模索
【注目点】球団の反発を抑えられるか
【注目人物】今村司新社長は日本テレビ出身
【関連記事】「開幕直前に強化試合 12球団が大ブーイング」(日刊ゲンダイ)
プロ野球の熊崎勝彦コミッショナーは5日、侍ジャパンの3月の強化試合の相手として「欧州選抜チーム」と調整中であることを明かした。オランダ中心の編成になることが予想される。
日刊ゲンダイは「開幕直前に強化試合 12球団が大ブーイング」と報じ、球団から反発があることが伺えるが、侍ジャパンのビジネス化には定期的な試合が不可欠。日本テレビでスポーツ中継に携わってきた今村司新社長の手腕が鍵になる。
Pick 2:錦織圭「まだあと数年は必要」
“錦織圭「(4大大会優勝には)まだあと数年は必要」“(テニス365、1月8日)
【Pick理由】本人が過熱する報道にブレーキ
【注目点】一方で新世代の今年中の4大大会優勝を予言
【補足】全豪オープンは1月19日から2月1日
同サイトによれば、錦織圭はブリスベン国際のシングルス初勝利後、先走る報道を牽制するようにこう語った。
「本当に良い選手になるには、まだあと数年は必要かも知れません。もっと良いニュースを日本へ伝えられたらと願っています」
ただし一方で「我々が次に来る選手なのです。昨年はかなりトップ選手へ近付けました。この4選手(錦織、チリッチ、ラオニッチ、ディミトロフ)がグランドスラムでのタイトルを獲得するのは今年中に起こるでしょう」と、世代交代が進んでいることも強調。
グランドスラム制覇は簡単ではないが、今年はコンスタントに優勝争いに絡むことが期待される。
Pick 3:女子テニス界の新スター候補 ブシャール
“女子テニス界の新スター候補 ブシャールが初制覇狙う“(WOWOW)
【Pick理由】美女選手として豪州のTV局が特集
【注目点】気鋭の20歳は4大大会初制覇なるか?
【経歴】昨年のウィンブルドンで準優勝(全豪、全仏はベスト4)
【関連リンク】WOWOWによる選手紹介
サッカーのアジアカップ取材のためにオーストラリアに滞在中、TVをつけるとある女子テニス選手がクローズアップされていた。カナダ出身のユージェニー・ブシャール、20歳。ビーチでグラビア撮影をするなど、モデルのような扱いだったが、放送直後にエキシビション大会ながら女王セレナ・ウィリアムスにシングルスで勝利(国別対抗のホップマン・カップ)。4大会優勝が期待される気鋭の20歳だ。
ブシャールがセレナに初勝利などを挙げて、カナダがアメリカに勝利 (テニスデイリー、1月7日)
約1年前にNumber誌が「シャラポワ2世の呼び声、ブシャールが日本で開花」と取り上げたように、女子テニス界の新スター候補。錦織のように今年大きく飛躍することが期待される。
今週の注目スポーツイベント
【1月第3週】
【相撲】1月11日:大相撲初場所開幕(東京・両国国技館)
【テニス】1月11日:ブリスベン国際・男子シングルス決勝
【サッカー】1月12日:全国高校サッカー選手権決勝
【サッカー】1月12日:日本対パレスチナ(アジアカップD組第1戦)
【サッカー】1月12日:バロンドール発表
【サッカー】1月16日:日本対イラク(アジアカップD組第1戦)
【特別テニスコラム 文:上田裕】
オーストラリア・ブリスベンで開催されている男子テニスツアー「ブリスベン国際」で錦織圭とラオニッチ(カナダ)の準決勝が昨日(1/10)NHKBSで緊急生中継され、筆者もテレビ観戦した。
youtubeに大会公式からのハイライトがアップされているので、まずこちらの動画を見ていただきたい。
ラオニッチの武器はなんといっても2メートル近い長身から繰り出される時速230キロを超える高速サーブだ。しかも、ただ速いだけではなく、サーブにスライス回転やスピン回転をかけて相手に的を絞らせない器用さも持っている。相手が辛うじてリターンした力のないボールを、コートの空いている場所にフォアハンドで高い打点から叩き込むのがラオニッチの得意パターンだ。2014年のタイブレーク勝率1位と勝負強さも持っている。
試合前までの対戦成績で錦織はラオニッチに対し通算4勝1敗とリードしていたとはいえ、ビッグサーバーのラオニッチとリターン巧者の錦織の試合はいつも緊迫した展開となる。年齢も錦織が25歳、ラオニッチが24歳と近いことから宿命のライバルと言われることもある。
この試合も過去と同様に息を呑む大接戦となった。ラオニッチが6-7、7-6、7-6のセットカウント2-1で勝利したが、全てのセットでお互いサービスブレークなしのタイブレーク勝負になったことからもわかるように勝負を分けたのはごく僅かの差だ。
個人的には、やはり第3セット、タイブレーク3-3の時に錦織が自分のサービスポイントで、フォアハンドのチャンスボールをイージーミスしてしまったのが勝負のポイントだと感じた。
ラオニッチのようなビッグサーバーとの試合はサッカーのPK戦に近い。サービスをキープするのが当たり前、ブレークされたら(挽回出来なくはないが)、即セットや試合を落としてしまう可能性が高まる。
ただ、オフシーズンに特に強化してきたと本人が語る錦織のサーブは、このブリズベンの大会でブレークが一度もなかったことからもわかるように、着実に向上していると感じた。
結果的にはラオニッチに敗戦してしまったが、錦織の調子は決して悪くはなく、ラオニッチのサーブとフォアハンドで決める速攻パターンが絶好調だった、そして、錦織は勝負どころでイージーミスを1~2回したことが敗戦に繋がってしまったという印象だ。
つまり、この敗戦はあまりネガティブに考える必要はなく、「最後の詰めの確実性の向上」という課題が全豪オープンに向けて見つかったとポジティブに考えるべきだと捉える。
次回のテニスコラムでは、いよいよ19日に開幕が迫り、筆者も一度観戦に行ったことがある全豪オープンについて取り上げたい。