2022/11/10

【解説】日産とルノーの関係って、どう変わるの?

NewsPicks編集部 記者
日産とルノーの関係は、いよいよ次の段階へ移行するのか──。
11月9日、日産が2022年上半期の決算会見を行いました。
「日産は現在、アライアンスの強化とその将来に向けて、多岐にわたる議論を重ねています。(中略)最も重要なことは、アライアンスを次のステージへと進化させることで、日産の競争力を高め、(長期経営戦略)Ambition 2030の実現と成長を続けていくことです」(内田誠社長)
本会見では具体的な中身についての言及はありませんでしたが、「次のステージ」として見込まれているのは、ルノーによる日産への出資比率の引き下げです。
なぜ今、このような議論が立ち上がっているのか。その背景をひもとくと、急速に進む電動化への危機意識が浮き彫りになってきます。
今回のこつこつ自動車は、正式な発表前の「予習」として、20年以上続いてきた日産とルノーのアライアンスをおさらい。
ルノーが日産への出資比率を現在の約43%から15%に引き下げると、何が起きるのか。
ルノーと日産にはそれぞれどのような意図があり、なぜ今なのか。
専門家らへの取材をもとに解説します。
INDEX
  • ルノーと日産の出資関係
  • そもそも、アライアンスって?
  • 日産の「独立」を守る、ある条項
  • なぜ「今」なの?
  • 「EV新会社への出資」も交渉材料
  • 日産にとっての「メリット」