[8日 ロイター] - 世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは8日、同業の米FTXトレーディングから「FTX.com」部門を買収することで合意した。バイナンスのチャンポン・ジャオ最高経営責任者(CEO)が明らかにした。FTXの「流動性不足」をカバーし、顧客を保護することが目的という。

ジャオ氏によると、FTXは流動性が著しく低下したことからバイナンスに支援を求めた。バイナンスはFTX.comの完全買収を目指す。合意には拘束力はなく、バイナンスにはいつでも撤退する裁量があるとした。

ジャオ氏は6日、「最近明るみになった事実」を理由に保有するFTXトークンを清算すると発表していた。これを受けてFTXのネイティブトークンであるFTXトークンが急落していた。

FTXのサム・バンクマン・フリード創業者兼CEOはツイッターへの投稿で、現在、引き出し注文残の解消に向けて取り組んでおり、全資産が1対1でカバーされるとの見通しを明らかにした。