(ブルームバーグ): イーロン・マスク氏が先に440億ドル(約6兆4700億円)での買収を完了したツイッターは、4日に人員の約半減にいったん踏み切った後、失職した何十人もの元従業員に連絡を取り、会社に戻るよう要請している。

非公開情報だとして事情に詳しい関係者2人が匿名で明らかにしたところでは、復帰要請を受けた人々の一部は誤ってレイオフされたほか、マスク氏が計画する新機能の構築に必要と考えられる職種や経験の持ち主であることを幹部が認識する前にレイオフされたケースもある。

ツイッターはコスト削減の一環として、電子メールを通じ約3700人を削減した。多くの従業員は、電子メールやビジネス用メッセージアプリのスラックといった全社システムへのアクセスが突然停止されたことで失職を知った。会社復帰の要請はレイオフのプロセスが大急ぎで進められ、混乱に満ちていたことを裏付けるものだ。

ツイッターの広報担当者にコメントを求めたが返答はなかった。いったんレイオフした元従業員を再雇用する計画についてはニュースサイトのプラットフォーマーが先に報じていた。

一方でマスク氏は4日、「ツイッターの人員削減に関しては、会社が毎日400万ドル強を失っている状況では、残念ながら選択肢はない」とツイートしていた。

関係者によれば、ツイッターには現在3700人近くの従業員が残されている。マスク氏はこうした従業員に対し、早急に新機能の提供に動くよう求めており、新たな締め切りに間に合わせるため従業員が職場で寝泊まりしているケースもあるという。

原題:Twitter Now Asks Some Fired Workers to Please Come Back(抜粋)

©2022 Bloomberg L.P.