[北京 2日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は2日、北京を訪問したパキスタンのシャリフ首相と会談し、パキスタンの財政安定化を引き続き支援する方針を示した。国営メディアが報じた。

パキスタンは対外収支が悪化。大規模な洪水にも見舞われた。二国間債務約230億ドルの返済延期など、中国に債務減免を求める見通しだ。

中国人民銀行(中央銀行)によると、両国中銀は最近、パキスタンでの人民元決済制度創設に向けた協力の覚書に調印。両国の企業・金融機関の国境を越えた取引で人民元の利用を促すことが狙いだ。

習氏は「中国・パキスタン経済回廊」の建設をより効率的に進めるとともに、パキスタン南西部グワダル港向けのインフラ建設を加速する必要があると主張。

パキスタンの鉄道路線「MLー1」改良事業とカラチ環状鉄道事業の早期実施に向けた環境整備で協力する必要があるとも発言した。

中国国営中央テレビ(CCTV)によると、中国は時速160キロメートルの高速鉄道技術をパキスタンに輸出する方針。

一連の開発事業は習氏が提唱する現代版シルクロード構想「一帯一路」の一環。