AI創作の俳句、高浜虚子の句より評価高く 京都大学の研究グループ調査
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NewsPicksにも取り上げて頂き光栄です。(とはいえ、批判的なご意見が多いのも理解しておりますので、ここに出てきていいものかという感じですが笑)
論文の方にも書いていますが、今回は「素人」を対象にしていて、これを熟達者の方を対象にするときっと違った結果になるのだろうと思います。それでも、多くの人が俳句素人と思いますので、この結果は一定の意味もあると思います。
AI俳句からピックアップしたのは何名かの大学生ですが、比較的イメージが想像しやすく、理解もしやすいものが選ばれたところがあり、素人の参加者にはこちらの方が受けたのだろうというのが、最も分かりやすい説明かもしれません。
芸術の評価を多数決で決めるな、ということをSNSでたくさん言われましたが、美しさの評価が人それぞれというのは、研究をしている自分が(たぶん)1番理解していると思います。その上で、作る作者やその感じ方によって評価がどう変わっていくかという傾向を探ることには面白さがあると思っています。
興味がありましたら、元論文も共有できますので、Twitterの方からご連絡ください!エロマンガで飯を食べているプロのエロ漫画家です。もう10年以上もこの仕事で飯を食っています。
今年10月にNovel AIという二次元美少女に強いAIがリリースされてからというもの、エロマンガ業界ではにわかにAIによってイラストを描くことが当然となってきています。漫画業界全体の中でも最も「使い捨て」にに近いジャンルであるだけにその影響はとても大きいようです。
ところでよく「AIによって創作の仕事が奪われる」なんてことを嘆く人もいますが、現状自分はあまりそのような印象を受けておりません。あくまでここ1ヵ月の印象に過ぎませんが、AIの描いたイラストの特徴は「技術的にはとても上手なのだけれどもあまりハッとさせられるものがない」といったものです。AIの描くイラストというのは、今までに存在したイラストの集積データに拠るものですから、確かに極めてクオリティの高い「なんだかそれっぽい」イラストにはなるのですが、それは逆に言えば「見たことのないイラストというわけではない」ということなのです。
どんな表現でもそうですが、第一線で活躍している人というのは日々「見たことのない」表現を生み出し続けているから第一線なわけで、その独創的なクリエイションの要には必ずフェチとすら言えるほどの強い癖があるものですが(尾田栄一郎も鳥山明も凄い癖絵でしょう)AIにはそういったものがありません。もし無理にAIに癖を作らせるとするならば、それを作った人間の意思が働いており、それはもはやAIが描いた絵ではなく、人間が描いた絵になってしまうのではないでしょうか。
そういった意味でAIの生成するイラストは、300円ショップやファストファッションなどでよく見られる「なんだかそれっぽくおしゃれな」大量生産デザインみたいなものに近く、そういったビジネスには大変有用とも考えられます。
「敵にはならないな」と思う一方、私自身AIには非常に可能性も感じています。今後背景やモブキャラなど独創性の必要ない箇所は全部AIに描かせちゃうかもしれません。要は使い勝手なのでしょう。
そういや昔読んだAIと将棋の戦いの歴史本の中にこんなエピソードがありました。AIと人間が戦った場合、人間はAIに勝てないのだけれども、人間+ AIがAI単体と戦った場合、AIは人間+ AIに勝てないのだそうですよ。AIが創作で人間に並ぶ時代は、すぐそこまで来ている気がします。
昨年で言えば、日本有数の公募短編SF新人賞「星新一賞」で、AIを用いた作品が優秀賞を受賞しました(ちなみに、私もこの賞のOBです)。
東大の友人(情報系)も卒業研究で短歌を取り扱っています。
技術的に言えば、ここからのステップアップはそこまで難しくないはずです。
問題は、レギュレーションをどう定めるかだと思います。どこからが人間オリジナルで、どこからがAIなのか。昔の文豪からしてみれば、スマートフォンもチート技術なわけです。
双方がいがみ合うことなく、より創作の技術や価値を高めていければよいですね。
また、「高浜虚子の句より評価高く」というタイトルは、いささか挑戦的すぎるかもしれないと思いました。評価とは往々にして難しいものですので。