(ブルームバーグ): ドイツのスポーツ用品メーカー、アディダスは、一連の言動が批判を巻き起こしている人気ラッパー兼デザイナーのYe(イェ)氏とのパートナーシップを終了する。

アディダスは「カニエ・ウェスト」から改名したYe氏との関係を直ちに解消。これにより、今会計年度の純利益は最大2億5000万ユーロ(約367億円)の打撃を受ける。ブルームバーグ・ニュースは先に、関係者の情報を基にYe氏との関係解消について報じていた。

アディダスは発表文で「Ye氏の最近の発言や行動は受け入れられないもので、悪意に満ちており危険だ。これらは多様性や包含、相互尊重や公平さという当社の価値観に反している」と説明した。

同社はYe氏とのパートナーシップ解消のほか、関連する「Yeezy」ブランド商品の生産を終了し、Ye氏と同氏の企業への支払いも停止する。

米ギャップと仏ケリング傘下のブランド「バレンシアガ」も同氏との関係を解消。Ye氏はここ数週間、ソーシャルメディアへの反ユダヤ主義的な投稿など物議を醸す言動が相次いでいる。Ye氏からのコメントは得られていない。

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原題:Adidas Finally Ends Ye Partnership After String of Controversies

(抜粋)

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