(ブルームバーグ): フランスの自動車メーカー、ルノーのジャンドミニク・スナール会長は、日産自動車とのアライアンスに楽観的な姿勢を示した。日産は両社の不均衡な資本関係を問題視してきたが、このところアライアンスの見直しに向けた協議が活発になっている。

スナール会長は17日、パリ自動車ショーで「われわれは毎日協議している」とし、日産の担当者に加え、同じくアライアンスを組む三菱自動車の担当者が現在フランス入りしていると説明。「非常に緊密な関係を築いている」と付け加えた。

ルノーは電気自動車(EV)事業と内燃機関事業を分離する計画を推進している。日産自動車は10日、ルノーが設立を準備しているEV新会社への出資を検討すると発表。ブルームバーグは、日産が5億-7億5000万ドル(約740億-1120億円)出資する用意があると報じていた。

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日産、ルノーEV事業に最大7.5億ドルの出資検討-関係者 (1)

協議はここ数週間に進んでいる。ルノーは11月8日に投資家向けイベントを開催し、ルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)が戦略について説明する予定だ。スナール会長は、ルノーの担当者が近く日本を再び訪れる予定だと明らかにした。

ルノーが計画を巡り決定を下した場合、実行には同社に約15%出資するフランス政府の承認が必要になる。

スナール氏は記者団に対し、アライアンスを巡る協議について、ルノーはフランス政府と「極めて緊密かつ透明な関係」を維持していると述べた。

原題:Renault Speaks Daily With Nissan as EV Plans Reshape Alliance(抜粋)

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