(ブルームバーグ): モルガン・スタンレーの7-9月(第3四半期)は投資銀行グループの収入が前年同期比55%減と落ち込んだ。市場の混乱が資本市場事業に打撃を与え、全社の収入も予想を若干下回った。

14日の決算発表によると、同グループの収入は12億8000万ドル(約1900億円)。トレーディング収入は若干増加、債券トレーディング収入の33%増が寄与した。金利上昇を追い風にウェルスマネジメント部門の純金利収入は20億ドルに増えた。

米連邦準備制度のインフレ抑制への取り組みとリセッション(景気後退)リスクが顧客に株式と債券の発行を手控えさせ、投資銀行業務の深刻な重しとなった。

シャロン・イェシャヤ最高財務責任者(CFO)はインタビューで「厳しい環境の中での堅調かつ安定した業績だ」と述べた。

トレーディング収入は46億4000万ドル。債券トレーディング収入は21億8000万ドルに増えた。

株式引き受けの手数料収入は78%減の2億1800万ドル。債券引き受けの手数料収入は35%減、M&A(企業の合併・買収)助言は46%減少だった。

金利収入が利上げの恩恵を受けたウェルスマネジメント部門の収入は3.1%増の61億2000万ドル。新規資金純流入は52%減った。

純利益は29%減の26億3000万ドル(1株当たり1.47ドル)。全社の収入は12%減の130億ドル。アナリスト予想は132億ドルだった。

原題:Morgan Stanley’s Idled Investment Bankers Drag Down Firm Results(抜粋)

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