全銀協、「顧客本意」申し合わせ 仕組み債問題で各行の実態把握

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• 長澤 敏夫

  株式会社　日本資産運用基盤グループ - 主任研究員 主任研究員

  ・2022年10月14日

  全銀協が、「顧客本意検討部会」を設けて仕組み債等の販売実態の深堀を行うそうです。事前のアンケートでは、銀行の仕組み債販売総額は過去5年間、横ばいで推移してきたそうですが、商品性や顧客の特性を踏まえて（質問の内容を）細分化するなど、さらなる調査を行うとのことです。
  　確かに、販売額自体は増えていなくても、より高利回りを求める顧客と、より高い手数料を求める組成・販売会社により、売れ筋商品が仕組みの複雑なもの、リスクが大きいものへとエスカレートするようなことは容易に想像できます。基本的に元本リスクのないコーラブル債のようなものと、ノックイン、ノックアウトのような諸条件がつき複数銘柄を参照するEB債では、想定顧客層やそのリスク許容度は全く違うと思われ、そのあたりもしっかり分析して、「真の顧客ニーズを踏まえて販売した結果なのか」についての検証を各金融機関に促していただけたらと思います。