スタートアップ人事評価制度の「超」基本
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注目のコメント
記事の中に評価項目として使われることとして、業績、能力、態度とあります。
まさにそうなんですが、その上で意外と見逃されがちだけれども、結局みんな共通してみているのはもっと包括的な頭の良さと言う概念じゃないかと思います。
頭の良さと言うと、抽象的で身も蓋もないって言うふうに見えがちですが、別にそんな事はなくて、この人は頭の回転が速いなとか、鋭いな、というのは話したり仕事をしてると直感的にピンとくる感じがあります。言語化できないけど総合的に感じる概念というか。しかもそう感じる感覚は再現性があり、誰がみても同じように感じる。この感覚は結構大事なんじゃないかと。
ただ頭の良さというのは能力開発で変わる資質でもないので、評価に当たってはここだけを見ると間違うというのはありますが、いずれにせよこういう、要素ではない総合的な観点を制度設計に入れるのは大事な気がします。
人事制度設計と言うのは、通常要素に分けてフレームワークで論点を整理して、一つ一つ組み上げていくっていうのが一般的なアプローチだと思います。でも別のやり方で、もっと総合的な概念で人事を捉え直す。
人間を知ろうと頭の先から足の先まで解剖しても人間たる要素は抽出できず、人は死んでしまうわけで、もっと総合的なもの。新たな設計のアプローチも模索していきたいなあとも思っています。OKRを平たく言うとこういう感じですか。
「チャレンジングな高い目標を立ててください。目標は、上司と話合って、どんどんアップデートしてください。目標の達成未達成は直接報酬に連動させませんので安心してチャレンジしてください。」
「でも、努力の過程や能力開発など、上司がしっかり見て、総合的に評価します。」
スタートアップは、OKRの方が使い勝手がいいですね。
理由は以下です。
■スタートアップは人数も比較的少ない(数人から数十人程度)ので
上司の持つ部下の数が少なく目が届きやすい。
また、職場内でもお互いにどういう人か、何をしている人か分かりやすい。
■スタートアップは、一人で様々なことをやらなければならない。
■半期に1度の目標設定では、事業の拡大や変化に間に合わない。
■頻繁に上司と1on1を行うので、OKRと報酬を切り離しても、目標以外の項目での評価が可能。
■そして、同じ仕事をする人が少ないので、比較評価する必要がない。
一方で、スタートアップでも、以下のような会社はちょっとOKRの工夫が必要。
■全員が役割分担していて、コミュニケーションの機会がとれない。
■業績目標以外で評価する項目が無い、または測定できない。
■同じ業績目標を持つ社員が複数いて、比較評価しなければならない。
目標管理制度は、MBOやOKR、NO Ratingなどに代表されるように、現在も様々な改良や研究がなされている。
それは、それぞれ何かしら現代に合わない不具合を感じているから。
ただ、目標管理と“報酬”が紐づけされていないということですが、“評価しない”ということではないことに注意。どのやり方も評価はします!
豊田さんがおっしゃる通りです。
正解はないのだから、他社ではこうやっているから、とかではなく、会社が目指しているものや、一緒に働く仲間がどうやったら前向きにチャレンジできるか、などをじっくりと話し合って、現時点の自社の目標管理や評価制度制度を検討する。
一番いけないことは、後回しにして、結局、何もないままに100人の壁を越えて慌てること。スタートアップは人事評価制度の運用が後回しになりがちですが、急拡大していくからこそ急がば回れで早期に取り組むべきですよね。日本のスタートアップでは高い注目を集める10Xの矢本CEOも直近1年は人事・組織にリソースの7割ほどを割かれていたようです。
組織と人事に向き合ったCEOの12ヶ月(10X矢本CEOのブログ)
https://yamotty.tokyo/post/20221003