[ソウル 5日 ロイター] - 韓国軍合同参謀本部は5日、北朝鮮によるミサイル発射を受け、米軍と韓国軍がミサイル演習を実施し、複数のミサイル試験発射を行ったと明らかにした。

北朝鮮は4日朝、5年ぶりに日本を飛び越える弾道ミサイルを発射した。ミサイルは青森県上空を通過し、太平洋上に落下。日本は一部地域の住民に避難を呼びかけた。日本政府は過去最長の飛翔距離だったと分析し、中距離弾道ミサイル(IRBM)火星12型の可能性があるとしている。

韓国軍合同参謀本部の声明によると、米韓両軍は米国製の短距離弾道ミサイル「ATACMS」をそれぞれ2発発射した。

韓国軍はこれとは別に、米国との合同演習中のミサイル発射が失敗して住民を不安にさせたとして謝罪した。発射に失敗したミサイル「玄武2」は弾頭を搭載していたが爆発しなかったと明らかにした。

同軍によると、9月に数年ぶりに韓国に寄港した米空母ロナルド・レーガンが、日本海に配置されることになった。「極めて異例」の動きで、北朝鮮からのいかなる脅威にも対応する米韓同盟の決意を示す意図があるとした。

バイデン米大統領と岸田文雄首相は北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて電話会談し、ミサイル発射を「最も強い言葉」で非難した。欧州連合(EU)は、ミサイル発射は国連安全保障理事会の決議に違反する「無謀で意図的な挑発行為」だと批判。国連のグテレス事務総長も安全保障理事会の決議違反だと非難した。

国連安全保障理事会は北朝鮮への対応を協議する会合を5日に開催する。米国が要請したが、中国とロシアは公開会議の開催に反対している。外交筋によると、両国は安保理の対応は朝鮮半島情勢の緩和につながるようなものでなくてはならないと主張している。

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