(ブルームバーグ): 東芝の株式非公開化を巡り、政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)は、米系投資ファンドのベイン・キャピタルとアジア拠点の買収ファンド、MBKパートナーズと連合を組んで買収提案する方向で調整に入った。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

複数の関係者によると、東芝は再編案募集を巡る2次入札の締め切りを9月30日に設定しており、JICが軸となって金融投資家連合を組成し、巨額の買収資金を賄う。

JICの広報担当者は「何もコメントすることはない」とした。ベインの広報担当者はコメントを控えた。東芝の広報担当者は、公正なプロセス運営を損なう懸念があるため、共同投資家を含む候補者に関する情報については原則として回答できないと述べた。

JICは1次入札では、日系プライベート・エクイティー(PE)ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)と連合を組んでいたが、2次入札の締め切り直前になって連合を解消した。複数の関係者によると、JIPは中部電力やオリックスなど事業会社からの資金を集め、独自に買収提案をする方向だ。

JIC連合、JIPのほかに英CVCキャピタル・パートナーズなども応札する方向だ。

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