[東京 26日 ロイター] - 鈴木俊一財務相は26日、投機的な動きを背景に急激な為替変動が続けば「必要に応じて対応をとる考えに、今のところ変更はない」と述べた。同日午前の閣議後会見で語った。

政府・日銀は22日に約24年ぶりとなる円買い介入に踏み切った。鈴木財務相は「先般の介入は投機による過度な変動に適切な対応をとったもの」とあらためて説明し、介入効果について「一定の効果が認められると私は思っている」と述べた。

そのうえで、鈴木財務相は「昨今の急激な、しかも一方的な、市場における投機筋の動きというものを背景にした動きを深く憂慮しながら、これからもしっかりと緊張感をもって市場の動向をみていく」との考えを述べた。

日銀が金融緩和の継続を決定し、黒田東彦総裁が当面は金利を上げる考えがないと表明した直後の為替介入だったことに関しては「為替相場はいろいろな要因で決定される」と言及。「金利差が拡大したことのみをとらまえて、それを要因と決めつけるわけにいかない。一概に申し上げることは難しい」と語った。

政府・日銀の間には「共通する認識がある」とも指摘し、「(黒田総裁の)発言の中にも、急激な円安に対する強い憂慮の念についての発言があった。こういう点について私どもと日銀は共有した認識をもっている」とした。

会見では、今後も「政府・日銀がよく連携しながら、こうした問題に対してしっかりと対応していきたい」との考えも述べた。